HISTORY

創業秘話

ガラス張りの建物にあるアークのロゴ

「時代を先読みする嗅覚と
「絶対に諦めない」信念。
防災×ITの先駆者、
有限会社アークの創業秘話

前田守会長

前田 守 |会長

1993年の法人化以来、静岡県を中心に防災システムの開発・構築で行政から厚い信頼を寄せられ続ける有限会社アーク。インターネット黎明期からITの可能性を信じ、防災の最前線を切り拓いてきた前田会長自身の言葉で、これまでの歩みと未来の仲間へのメッセージをお届けします。

車椅子での独立。時代の最先端を追い求めた青年期

1980年代後半、日本にはまだパソコンやワープロが職場に導入され始めたばかりで、インターネットなんて誰も知らない時代でした。私は当時からアメリカのカンファレンスに足を運び、そこでインターネットの存在を知ったのです。
「これからは必ずインターネットの時代になる」。そう確信した私は、最新のネットワーク技術や「ユーザーインターフェース」の重要性を学び、日本に戻っては自治体の若い職員を集めて夜間にパソコン講習会を開くなど、技術の啓蒙活動を精力的に行っていました。
しかしその頃、私は体調を崩し、車椅子や杖が必要な生活を余儀なくされました。会社勤めを続けるのは難しいと判断し、20代半ばで独立を決意したんです。見えないニーズに不安はありましたが、同僚が仕事を振ってくれたり、銀行から資金を借り入れたりしながら、手探りで自らの道を歩み始めました。

大手メーカーの「常識」を覆した、防災システムとの出会い

独立後、メールシステムの構築などを手掛けていた私に転機が訪れました。静岡県の自治体から「大手メーカーが提案する防災システムが本当に妥当か、通信の専門家としてオブザーバー参加してほしい」という依頼を受けたのです。
当時、大手メーカーの提案は「失敗が許されないからこそ、石橋を叩いて渡る古いシステム」でした。しかし、最先端の技術動向を熟知していた私は、「将来的に画像をやり取りするなら、圧縮技術(JPEGなど)を使わなければ通信が持たないですよ」と的確な提言を行いました。
時代の流れは急激に変わっているのに、旧態依然としたシステムではいけません。その熱意と先見性が行政から評価され、「本格的に契約をしていきたい」とオファーを受けました。これが1993年、有限会社アークが誕生したきっかけです。

「諦めなければ失敗ではない」危機を救った誠実な仕事

前田守会長がPC作業に集中する様子

会社を立ち上げた後も、決して平坦な道のりではありませんでした。下請け業務では、仕様変更による業務の増大や、取引先の倒産によって開発費や機材費が回収できなくなるなど、会社の存続を揺るがす深刻な事態にも直面しました。
それでも我々が持ち堪えられたのは、コツコツと積み上げてきた信頼と実績があったからです。ウェザーニューズ社など大手企業との確固たる取引実績があり、銀行の担当者も「この会社を潰してはいけない」と奔走し、支援してくれました。
私は「絶対に諦めない」と決めています。だから、仕事での挫折を「失敗」とは判断しません。「こうやったらうまくいかないことが分かった」という発見なんです。だったら次はこうしてみようと、考え続けることが大切だと思っています。

システムを通じて「被害者をゼロに」。社員はかけがえのない「仲間」

私たちが提供する防災システムは、災害時でも通信を途絶えさせない多重化回線の構築や、自宅からでも気象警報に備えられる仕組み作りなど、地域の被害者をゼロにするための重要な命綱です。
私はフロントに立って、お客様からいただいた「本当に助かったよ」「業務が楽になった」という生の感謝の声を、社内で夜遅くまで必死に開発に取り組む社員たちに必ずフィードバックし続けてきました。
「自分が感じた喜びを、いかにみんなに還元し、開発の人間の喜びに繋げるか」。それをずっと意識してきました。みんなが一生懸命努力してくれたからこそ、今のアークがあるんです。

未来の仲間へのメッセージ

微笑む前田守会長

AIなど技術が劇的に進化する中でも、それをあくまで道具として使いこなし、最終的にシステムに君臨するのは「人間」です。だからこそ、「人とのつながり」が何よりも大切だと私は信じています。
私が未来の仲間に求めるのは、履歴書に書かれたスキル以上に、「誠実さ」と「自ら努力し、研究し続ける姿勢」です。社員はみんなで一つになって課題を解決していく「仲間」だと思っています。努力は絶対に人を裏切りません。私たちと一緒に知恵を絞り、世の中の役に立つシステムを作っていきましょう。